晴れ。
柔道少女Saskiaと12時に待ち合わせ。ドイツ語を個人教授してもらう日だ。しかし、なかなか自分のやりたいこと(お喋りをする練習がしたいだけなんやけど)とか、これからどういう風に個人教授して欲しいか(週に何回で何時間で)みたいな簡単なことを伝えることが出来ない。勉強する前に勉強したいことを伝えないといけない。ややこしいのぉ、コトバを喋られないというのは。
結局、スパゲッティを一緒に食って、ちょっと学校で分からなかったところを教えて頂いて終わってしまった。積極さがボクにはないようだ。どうしても二の足を踏んでしまう。でも、アホみたいに分かってないのに自信満々で喋りまくるベトナム人や分かってないのに何の心配もなく踊るブラジル人を思うと、ボクはボクなりのやり方で進んでいってもエエやないかと思う。そう思うことにする! そう思うんや! そう思え!
19時半よりSchiller Theater Werkstatt(グリプス劇場のもう一つの劇場・小劇場)にて、”Klass der Besten(翻訳するなら、最高のクラス、かな)”を観劇。16歳以上の子供を対象にした作品である。ここでもコトバの壁にぶつかる。
お話をしていて、一言で状況や関係が一変するというのがある。ちょっとした、たった簡単な一言で。今日のお芝居もたった一言で変わった。たった一言。だと思う。聞き取れなかった。つまり、大事なお話のミソの部分が分からんかった。
戯曲を書いた人はおそらく真面目な方だ。とても真摯に、そして書きたいことを書き進めたのだろう。『子供なりの政治への取り組み方、そして権利の獲得の仕方、人格を互いに認めるということ、そういうことをどういう風に考えていったらエエんやろか』みたいなことを5人の子供達だけで話し合い、揉め合いしながら話が進んでいく。
なるほどよぉ分かるわ。分かるで、やりたいこと。しかしである。甘い。今日は戯曲が甘い。ボクはドイツ語力5歳未満やけれども、なかなか聞き取れてないけど、今日の作品は命令形とウムガングシュプラーヘUmgangssprache(話し言葉・俗語)のセリフが多くて、雰囲気しか分からんけど、断片で聞き取る単語で想像するという、無謀で危険な作業でモノを言うが、戯曲は甘い。間違いない。伝えたいこととシチュエーションの組み合わせ方が効果的でない。おそらくボクが書いた方がエエ本になるはずだ。ドイツ演劇、大丈夫か? もうちょっとエエモン見せてくれよ。

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