2022年3月公演
芸術文化振興基金助成事業 / 大阪市助成公演
『綱引き』絶賛稽古中!
『綱引き』田中孝弥インタビュー
◆ 出演者降板のお知らせ(2021.03.09)
出演を予定しておりました上田泰三さんは、急病のため、やむを得ず、降板することとなりました。
出演を楽しみにされていました皆様には、ご心配をおかけすること、心よりお詫びいたします。
なお、払い戻し等をご希望されるお客様は、恐れ入りますが、こちらからご連絡くださいますようお願い申し上げます。
清流劇場2022年3月公演『綱引き』どうか変わらぬご支援・応援をよろしくお願いいたします。
〇 田中孝弥からのご報告
★ COVID-19予防対策について
タイトル |
『綱引き』 |
日時 |
2022年3月9日(水)19:00
3月10日(木)19:00
3月11日(金)14:00 / 19:00
3月12日(土)14:00 ★終演後アフタートークあり。
3月13日(日)14:00
※各回、開演15分前から田中孝弥によります《ビフォアトーク》を行います。
※★3月12日アフタートーク出演者が決定しました。
パネラー:小林標(大阪市立大学名誉教授)
孫高宏(兵庫県立ピッコロ劇団)
司会:田中孝弥(清流劇場代表)
※荒天・自然災害が生じた場合、あるいはCOVID-19の広がりによっては、公演実施計画に変更が出る可能性があります。本サイトにて随時開催状況に関する情報をお知らせしますので、ご確認ください。 |
場所 |
一心寺シアター倶楽
※各線「天王寺駅」、Osaka Metro谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」、堺筋線「恵美須町駅」より、徒歩約10分
※お客様用駐車場はございません。お車でお越しの場合は近くのコインパーキングをご利用下さい。 |
料金 |
日時指定・全席指定席※1
一般前売券:4,300円
当日券:4,600円※2
ペアチケット:8,000円
U-22券:2,500円(22歳以下の方を対象。当日受付にて、要証明書提示)
シニア券:4,000円(65歳以上の方を対象。当日受付にて、要証明書提示)
- ※1 座席指定番号は、予約・購入順となり、当日受付でお知らせします。
- 感染状況によっては、最前列のお客様にフェイスガード着用をお願いする場合がございます。(フェイスガードはこちらからお貸しします)
- ※2 座席数に限りがございます。完売の際は、当日券の販売はありません。
- 開演1時間前より受付開始、開場は開演の30分前です。
- 小学生以下のお客様はご入場になれません。
- 作品上演中のご入場は制限させていただく場合がございます。
- 会場内での飲食喫煙・写真撮影は禁止です。
- ★当日券のお客様は、開演10分前からの入場となります。
|
お問い合わせ |
清流劇場
清流劇場は公演サポーター(個人様からの寄付)を募集しています。
コースと特典リストはこちらにて、ご案内しています。
ご支援をよろしくお願いします。 |
|
出演 |
西田政彦(遊気舎)
Nishida Masahiko
アンディ岸本
Andy Kishimoto
上田泰三(MousePiece-ree)
Ueda Taizo
日永貴子
Hinaga Takako
峯素子
Mine Motoko
田村K-1
Tamura K-1
曽木亜古弥
Sogi Akoya
浜間空洞(小骨座)
Hamama Kudo
趙清香
Cho Chonghyung
無糖新十郎
Muto Shinjuro
藤原裕史(ゲキゲキ/劇団『劇団』)
Fujiwara Hiroshi
吉田将
Yoshida Shou
荒木穂香
Araki Honoka
福永樹
Fukunaga Itsuki音楽・ピアノ演奏:仙波宏文
Composition & Piano:Semba Hirofumi
ヴァイオリン演奏:谷川千尋
Violin:Tanigawa Chihiro |
スタッフ |
原作:プラウトゥス
翻訳:小林標
構成・演出:田中孝弥
ドラマトゥルク:丹下和彦
舞台監督:大野亜希
舞台美術:内山勉
舞台美術アシスタント:新井真紀
照明:岩村原太
音響:ふじわらゆうこ
衣装:若林毎帆
ヘアメイク:島田裕子
振付:東出ますよ
写真:古都栄二((有)テス・大阪)
ビデオ:(株)WAVIC
宣伝動画:板倉善之
web・制作協力:飯村登史佳
宣伝美術:黒田武志(sandscape)
特別協力:森和雄
演出助手:K-Fluss
協力:イズム / (株)リコモーション / アンサンブル・サビーナ / 髙口真吾 / 堀内立誉 / 柏木貴久子 / 森池日佐子 / 佐々木治己 / 川口典成
提携:一心寺シアター倶楽
制作:永朋
企画:一般社団法人清流劇場
★ イベント開催チェックリスト |
|
◆ プラウトゥス 人物紹介
ティトゥス・マッキウス・プラウトゥス(紀元前254年~紀元前184年)
中部イタリア・ウンブリア地方サルシナ生まれ。ローマへ出て劇場の仕事に就く。ある時無一文になり、粉挽き小屋で働くが、並行して戯曲を書き始め、人気を博したとされる。
後1世紀の学者ワッロにより、プラウトゥスの名を冠した130の喜劇作品の中で21編が真作とされ、うち20編がほぼ完全な形で伝わっている。
作風は、ギリシア新喜劇の単なる翻訳ではなく、古代ローマの日常生活・習慣・カンティカ(歌)を取り入れた大衆的ラテン語喜劇であり、劇中劇や、役者が舞台の枠を超えて観客に直接話しかける等のメタシアター的手法を積極的に用いて笑いを生み出す。世界史上最初に劇作で生計を立てた人物とも言われる。
作品はヴァラエティに富み、『メナエクムス兄弟』はシェイクスピア『間違いの喜劇』、『黄金の壺』はモリエール『守銭奴』の原典とされる。ゲッリウス『アッティカ夜話』に記録された、プラウトゥスが生前に自作したとされる墓碑銘は以下のとおりである。
「プラウトゥスが死に出会った後は、『喜劇』は悲嘆にくれ、舞台は空虚になった。さらには『笑い』も『遊戯』も『諧謔』も、そして数限りない躍動する言葉、それらが一斉に泣いた」
【主な作品】
『アンピトルオ』『黄金の壺』『カシナ』『メナエクムス兄弟』『ほらふき兵士』『幽霊屋敷』『プセウドルス』
◆ ものがたり story
北アフリカの町・キュレネ(現在のリビア・ベンガジ)。その町外れの寂れた浜辺に、質素な神殿(お社)と粗末な家がある。この粗末な家は、前夜の嵐で壊れてしまった。家主(ダエモネス)とその奴隷(スケパルニオ)が被害の様子を確認していると、若者(プレシディップス)が訪れる。彼は恋人を身請けするため、芸者屋に金を支払うと、この神殿の前に来るように言われた。だが、恋人(パラエストラ)は来ていない。芸者屋は若者の金を着服すると芸者たちを連れて、シキリアへ逃亡していたのだ。恋人が来ないことを知り、若者は落胆して町へ戻っていく。
一方、シキリアへと向かった芸者屋の船もまた、前夜の嵐で難破した様子。難破船から辛うじて助かった二人の芸者(パラエストラとアンペリスカ)は、この浜辺に辿り着き、神殿で尼僧に救われる。しかし、パラエストラは悲嘆に暮れていた。難破した際に、自分の両親を探す手掛かりが入った小箱を失ってしまったからだ。彼女は幼い頃に誘拐され芸者屋に売られ、両親との再会を夢見ていた。
ほどなくして、家主・ダエモネスの奴隷で漁師のグリプスが海から戻ってくる。彼は引き上げた網にカバンが掛かったので宝の山を見つけたとばかりに有頂天になっている。そんな彼を、若者に仕える奴隷(トラカリオ)は引き留める。そのカバンは芸者屋の持ち物で、芸者屋がパラエストラから取り上げた小箱もその中に入っていると直感したトラカリオは、グリプスを問いただす。この時、カバンを縛っていた縄を掴んで離さないグリプスとトラカリオの間で「綱引き」が始まる。はてさて、カバンの中身は?そして、パラエストラは両親と再会できるのか?
◆ 田中からのコメント
ローマ喜劇、日本初上演。
シェイクスピアの『間違いの喜劇』やモリエール『守銭奴』。今読んでも面白いですよね。こういった劇作家に影響を与えたのは、古代ローマの喜劇作家・プラウトゥスだそうです。近頃、年に一度ギリシア劇を演出しているボクとしては、「ローマ喜劇って、ギリシア劇の親戚みたいな感じなん?あんまり馴染みがないけど、どんな芝居なんやろう?」と興味を持ち、本を開きました。
ローマ喜劇というくらいですから、「さぞやおもろいんやろう」と読み進めましたが、古い笑いや冗談もあり、シラけてしまう箇所も多々ありました。もちろん面白いところもありますよ。そやけど…。ローマ喜劇は断片を含め全部で27作品、現在まで伝わっていますが、いまだ一度も日本で上演されていないようです。紀元前からある作品群なのに、どうして今まで上演されてこなかったのか?理由はこれなのかと納得がいきました。
とはいえこのローマ喜劇、人生を味わう笑いと深み・苦みがあるのは確かです。人生という道を歩いていると、クスッと笑えるような人間の愚かさや愛らしさに出会います。ニヤリと笑みを浮かべる悪人や、あまりのバカさ加減に失笑してしまう自分自身にだって出会います。そういった類いの笑いがここにはあります。
ということで、今回、プラウトゥス最良の作の一つと言われる『綱引き』を上演する運びとなりましたが、現代の上演にそぐわない部分はカットや変更を加えてご覧に入れます。
とにもかくにもローマ喜劇、日本初上演です。どうぞご期待ください。
|
チラシ |
PDF DOWNLOAD |