2016年10月公演
平成28年度(第71回)文化庁芸術祭参加公演
osaka_josei大阪市助成公演
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タイトル 『Arturo Ui アルトゥロ・ウイ』
日時
2016年10月19日(水)19:00
10月20日(木)19:00
10月21日(金)19:00
10月22日(土)15:00 終演後、アフタートークがあります
10月23日(日)15:00

▼ いよいよ19日からスタート!先行公開中!

10月22日(土)のアフタートーク出演者が決まりました。

市川 明(大阪大学名誉教授)
岸野 令子(映画パブリシスト)
広瀬 依子(演劇ジャーナリスト)
田中 孝弥(清流劇場)

終演後、5~10分程度の休憩をいただき、
その後、30分程度のアフタートークを予定しております。
ドイツ演劇研究の市川先生、ドイツ映画にも詳しい岸野さん、
古典芸能から現代演劇まで舞台芸術に詳しい広瀬さん、
そして、この作品の演出家・田中孝弥によるトークです。
お楽しみに!

(日本語による上演です。ドイツ語の字幕はありません。ohne deutschen Untertitel)

場所 インディペンデントシアター2nd
it-2nd_logo

Ort:in→dependent theatre 2nd
料金 前売:3,500円
当日:3,800円
ペアチケット:6,600円(前売予約のみ)
U-22:2,000円(22歳以下の方を対象。要・証明書提示)

  • 全席自由です。
  • 開演1時間前より整理券を発行、開場は開演の30分前です。
  • 小学生以下のお客様はご入場になれません。
  • 作品上演中のご入場は制限させていただく場合がございます。
  • 会場内での飲食喫煙・写真撮影は禁止です。
  • 当日券のお客様は、開演10分前からのご入場となります。
  • 当日精算券のお客様は、あらかじめお名前とご来場日・人数を劇団宛にお知らせください。
    ご連絡がない場合は、開演10分前でのご入場となります。
出演 西田政彦(遊気舎) / 上田泰三(MousePiece-ree) / 峯素子(遊気舎) / 八田麻住 /
髙口真吾 / 得田晃子 / 谷屋俊輔(ステージタイガー) /
木元としひろ(劇団感劇荘) / 阿部達雄 / 藤島淳一(劇団アルファー) / 久家順平 /
倉増哲州(南森町グラスホッパーズ) / 髙島理(mannequineko) /
山下春輝(ギヴ・ザ・ブロン) / 鈴木康平 /
藤本栄治(劇団潮流)
音楽・演奏:仙波宏文
特別協力:森和雄 / 大野亜希
Masahiko Nishida(Yukisya) / Taizo Ueda(MousePiece-ree) /
Motoko Mine(Yukisya) / Masumi Hatta / Shingo Takaguchi / Akiko Tokuda /
Shunsuke Taniya(STAGE TIGER) /
Toshihiro Kimoto(Theater Kangekisou) / Tatsuo Abe /
Junichi Fujishima(Theater α) / Junpei Kuga /
Tessyuu Kuramasu(Minamimorimachi Grasshoppers) /
Osamu Takashima(mannequineko) / Haruki Yamashita(give the bron) /
Kouhei Suzuki /
Eiji Fujimoto(Gekidan Choryu)
Komposition und Klavier:Hirofumi Semba
Sonderrolle:Kazuo Mori / Aki Ohno
原作 ベルトルト・ブレヒト
Text:Bertolt Brecht
構成・演出 田中孝弥
Bearbeitung & Regie:Atsuya Tanaka
翻訳
ドラマトゥルク
市川明
Ubersetzung & Dramaturgie:Akira Ichikawa
ドラマトゥルク 柏木貴久子
舞台監督 K-Fluss
舞台美術 内山勉
照明 岩村原太
照明オペ 塩見結莉耶
音響 とんかつ
衣装 植田昇明(kasane)
小道具 濱口美也子
写真 古都栄二((有)テス・大阪)
ビデオ撮影 竹崎博人(Flat Box)
web
制作協力
飯村登史佳
宣伝美術 (株)cursor(カーソル:岡田ゆうや)
協力 ボズアトール / 座・九条 / (有)ウォーターマインド / (有)ライターズ・カンパニー /
(株)舞夢プロ / イズム / ピカロエンタープライズ / アティチュード /
佐々木治己 / 川口典成 / 木内ひとみ / 嶋田邦雄 / 山下智子 / 森岡慶介 / 居原田晃司
制作 永朋
企画制作 清流劇場
Planung & Produktion:Seiryu Theater
ベルトルト・ブレヒト
Bertolt Brecht 1898年~1956年

ドイツの劇作家、演出家。アウクスブルク出身。ミュンヘン大学在学中にデビューし、『三文オペラ』で一躍有名となる。1929年、ナチスから逃れて亡命生活に入り、各地を転々としながら詩や戯曲を執筆するほか、出版や政治活動にも力を注いだ。戦後は東ドイツへ帰国、ベルリナー・アンサンブルを設立し、それまで発表の機会がほとんどなかった自作品を多く上演した。 
情緒や娯楽性に偏重した従来の「美食的」演劇に反発し、新しい時代の演劇形式として、出来事を理性的・批判的に見つめる「叙事的(弁証的)演劇」を提唱。見慣れたものに対して違和感を抱かせる「異化効果」など、独自の理論や手法は、現在なお多くの演劇人に影響を与え続けている。代表作に『セチュアンの善人』、『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、『ガリレイの生涯』など。


田中孝弥よりご挨拶
おかげさまで、劇団設立20周年となりました。
20周年ということで、ボクがドイツ演劇に興味を持った原点の演劇人、ブレヒトの作品に取り組むことにしました。上演作品の原題は『Der aufhaltsame Aufstieg des Arturo Ui(抑えればとまるアルトゥロ・ウイの興隆)』といいます。
主人公アルトゥロ・ウイのモデルは、ナチスドイツのヒトラーです。第二次世界大戦前夜、ヒトラーがドイツで台頭していく様子を、シカゴのギャング団の物語に置き換えて描かれた寓意劇です。ホロコーストや戦争を繰り返さないためにも、ボクたちは理性的に考え、行動すれば、ヒトラーのような独裁者の台頭を抑えればとめられるはずだ、そのような物語です。
しかし、一体なぜあの時代、ヒトラーは人々の支持を集めたのでしょうか。アメリカ大統領候補のトランプ氏のように《今よりも良い暮らし》の提案があったからではないでしょうか。そして問題は、それが「誰のため」の《より良い暮らし》なのかを考えた時に、排除すべきもの、不都合な対象も現れてくるということです。とはいえ、ボクたちは聖人君子ではありませんから、《自分がより良く暮らしたいという気持ち》は大きくなっていきます。こんな些細な気持ちがひょっとしたら厄介な事態を引き起こしているのかも知れません。
ヒトラーは暴力のみによって独裁者になったわけではありません。ボクたちの中にある《自分がより良く暮らしたいという気持ち》を見抜き、民主主義の手続きによって、議会で多数を握り、独裁への道筋をつけました。
2013年、麻生副総理は「ナチスの手口を学んだらどうか」と発言しましたが、その後も与党は安保法制を強行採決し、なし崩し的に既成事実を積み重ね、2016年の参院選で、憲法改正案の発議要件の衆参3分の2の議席を獲得しました。
ボクたちは、どのような社会をめざしているでしょうか? ヒトラーは決して、特殊な才能を持った怪物だったわけではなく、一人の人間でした。彼の台頭(興隆)を許したことは、ボクたち一人一人の中にある《自分がより良く暮らしたいという気持ち》が、「怪物の登場」を望み、「怪物」に仕立て上げたかったからではないかと思うのです。その怪物が自分たちに襲ってくるとは、思いもせずに。
ですが、もう手遅れだなんて、認めたくはありません。登場した怪物がボクたちを攻撃してきた時、ボクたちのために声を上げてくれる人が一人も残っていないようなことにならないように。そんな願いを込めて、ボクはこの作品と向き合おうと思います。
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