2023年3月公演
osaka_josei 大阪市助成公演
 

善人であれ、しかも生きよという
あなたたちの言葉が、私を真っ二つに引き裂いたんです。

★ COVID-19予防対策について

『セチュアンの善人』絶賛稽古中!

タイトル 『セチュアンの善人』
日時 2023年3月9日(木)19:00
3月10日(金)14:00 / 19:00
3月11日(土)14:00 終演後アフタートークあり。
3月12日(日)14:00

※各回、開演15分前から田中孝弥によります《ビフォアトーク》を行います。

3月11日アフタートーク出演者
パネラー:上海太郎(上海太郎カンパニー代表)
市川明(大阪大学名誉教授/ドイツ文学・演劇研究者)
司会:田中孝弥(清流劇場代表)

※荒天・自然災害が生じた場合、あるいはCOVID-19の広がりによっては、公演実施計画に変更が出る可能性があります。ウェブサイトとSNSにて随時開催状況に関する情報をお知らせしますので、ご確認ください。
場所 一心寺シアター倶楽

※各線「天王寺駅」、Osaka Metro谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」、堺筋線「恵美須町駅」より、徒歩約15分。
※お客様用駐車場はございません。お車でお越しの場合は近くのコインパーキングをご利用ください。
料金 日時指定・全席指定席※1
一般前売券:4,500円
当日券:4,800円※2
ペアチケット:8,400円
U-22券:2,500円(22歳以下の方を対象。当日受付にて、要証明書提示)
シニア券:4,200円(65歳以上の方を対象。当日受付にて、要証明書提示)

座席指定番号について

  • ※1 座席指定番号は、予約・購入順となり、当日受付でのお知らせとなります。
  • 座席指定番号は、予約・購入順に中央よりお取りします。
  • COVID-19感染状況によっては、最前列のお客様にフェイスガード着用をお願いする場合がございます。(フェイスガードはこちらからお貸しします)
  • 後方の座席を希望する方は、こちらよりご連絡ください。
  • 予約時期によっては、ご希望に添えない場合もございます。
  • ※2 当日券のお客様は、開演10分前からの入場となります。完売の際は、当日券の販売はありません。
  • 開演45分前より受付開始、開場は開演の30分前です。
  • 小学生以下のお子様は入場できません。
  • 作品上演中の入場は制限させていただく場合がございます。
  • 会場内での喫煙・写真撮影は禁止です。
本公演のオンライン配信はありません。
チケット取扱い
お問い合わせ
清流劇場


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出演 アンディ岸本
Andy Kishimoto
上田泰三(MousePiece-ree)
Taizo Ueda(MousePiece-ree)
髙口真吾
Shingo Takaguchi
日永貴子
Takako Hinaga
曽木亜古弥
Akoya Sogi
阿部達雄
Tatsuo Abe
八田麻住(マスミノソラ)
Masumi Hatta(Masuminosora)
福永樹
Itsuki Fukunaga
中迎由貴子(遊気舎)
Yukiko Nakamukai(Yukisya)
植村早智子
Sachiko Uemura
新まおり
Maori Atarashi
廣瀬ひなた
Hinata Hirose
音楽・ピアノ演奏:仙波宏文
Komposition & Klavier:Hirofumi Semba
スタッフ 原作:ベルトルト・ブレヒト
上演台本・演出:田中孝弥
翻訳・ドラマトゥルク:市川明


舞台監督:大野亜希
舞台美術:内山勉
舞台美術アシスタント:新井真紀
照明:岩村原太
照明オペ:木内ひとみ
音響:ふじわらゆうこ
音響オペ:樋口華子
衣装:加藤沙知
小道具:濱口美也子
ヘアメイク:島田裕子
振付:東出ますよ
写真:古都栄二((有)テス・大阪)
ビデオ:岩本純一
宣伝動画:板倉善之
web・制作協力:飯村登史佳
宣伝美術:東學(一八八)
演出助手・大道具:K-Fluss
特別協力:森和雄 / 木井礼子
協力:(株)リコモーション / (有)ライターズ・カンパニー / イズム / アンサンブル・サビーナ / 堀内立誉 / 丹下和彦 / 柏木貴久子 / 森池日佐子 / 谷川千尋 / 谷川千佳 / 佐々木治己 / 川口典成
提携:一心寺シアター倶楽
制作:永朋
企画:一般社団法人清流劇場

◆ 作家紹介
ベルトルト・ブレヒト(Bertolt Brecht 1898~1956)
ドイツの劇作家、演出家。
ミュンヘン大学在学中にデビューし、『三文オペラ』で一躍有名となる。1933年、ナチスから逃れて15年に及ぶ亡命生活に入り、各地を転々としながら詩や戯曲を執筆するほか、出版や政治活動にも力を注いだ。戦後は東ドイツへ帰国、ベルリナー・アンサンブルを設立し、それまで発表の機会がほとんどなかった自作品を多く上演した。 
情緒や娯楽性に偏重した従来の演劇を「美食的」と批判し、新しい時代の演劇形式として、出来事を理性的・批判的に見つめる「叙事詩的(弁証的)演劇」を提唱。見慣れたものに対して違和感を抱かせる「異化効果」など、独自の理論や手法は、現在なお多くの演劇人に影響を与え続けている。代表作に『セチュアンの善人』、『ガリレイの生涯』、『アルトゥロ・ウイの興隆』(清流劇場上演、2016)、『処置』(清流劇場上演、2001)など。


◆ ものがたり story
天上にいる神様は、貧富の差が広がる資本主義社会での《人間の道徳観の乱れ》を聞かされ、心配して地上に降りてくる。実際に善人を探してみるが、なかなか見つからない。しばらく後、神様は娼婦シェン・テと出会う。シェン・テは善人で、神様に一晩の宿を提供する。翌朝、神様はシェン・テに「善人であり続けよ」と言い残し、宿賃を渡して姿を消す。
神様から授かったお金で、シェン・テは娼婦を辞め、小商いをはじめる。それを聞きつけた貧乏人たちは、彼女の人の良さにつけ込んで家に押しかけ、居候を決め込む。貧乏人たちに集(たか)られて、店をつぶされそうになったシェン・テは、心ならずも自分の分身を作ることにする。分身とは彼女の従兄弟(いとこ)シュイ・タで、非情で合理的な人間。シェン・テはシュイ・タに変身すると、居候たちを家から追い払い、反対に彼ら貧乏人たちをこき使い、店を大きくしはじめる。


◆ 田中孝弥より
変身
『セチュアンの善人』の面白いのは、主人公シェン・テという女性が男性に変身したり、また女性に戻ったりするところだ。
窮地に陥ると変身し、ひと段落すると元に戻る。ヒーローものによくある話だ。
ただ、このお芝居で問題なのは、女性がわざわざ男性にならなければならないことだ。
女性が活躍するのに、男性の仮面が必要な社会。それは古い時代の話だけではない。
現代社会でも《ガラスの天井》は厳然とあって、女性が不利益を蒙っている。
医学部入試の女性差別や、国会をはじめとする議員たち・企業経営陣の女性比率が低いことを見れば、それは明らかだ。
しかし、世の中は、《男女のバランスを正常に整えること》をなかなかしようとしない。
弱い立場の人への支援や配慮が滞りがちなのもそうだ。
弱い者は弱いままで。
シングルマザーの生活困窮、学生への高利の奨学金貸与、人材派遣会社の悪辣な中抜き。
おかしい。世の中は変わらなければならない。
な、そうやんな。ボクら、もっと声上げなあかんで。
──と、いくぶん肩に力が入りながら、若い人に話すと、
「今の世の中、まんざら悪くないんじゃないすか。」
「声上げるとか、代償が大きそうやし、周りの評判が気になります。」
「嫌われるん怖いし、いつも自分が受けてる評価やイメージを壊さんように、むしろさらに《そのキャラクター》を強調して演じつつ、暮らしたいです。」
うーむ、ボクはわからなくなってきた。
いや、待て。ボクは何をわかってたんだ?
ボクの方こそ、《変わることを求めない人たち》の気持ちに思いを馳せてきたか?
このお芝居を通じて、まず変わらねばならないのはボク自身だ。
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