2020年3月公演
ntj_kikin_logo 芸術文化振興基金助成事業 / osaka_josei 大阪市助成公演

 

ここに座り、為すべきことを為せ。
たとえ雪がすっかり燃え尽きようとも。

今こそ俺たち織工の暮らしは、全く新しくなるんだ。
皆、出てこい。最後までやり遂げるんだ。

タイトル 『織工たち Die Weber』
日時 2020年3月11日(水)19:00
3月12日(木)19:00
3月13日(金)14:00 / 19:00
3月14日(土)14:00 終演後アフタートークあり。
3月15日(日)14:00
※各回、開演15分前より田中孝弥によります《ビフォアトーク》を行います。

3月14日アフタートークパネラーが決定しました。
パネラー:柏木貴久子(関西大学教授・清流劇場ドラマトゥルク)
田中孝弥(清流劇場代表)

※荒天・自然災害が生じた場合は、劇団ウェブサイトにて随時開催状況に関する情報をお知らせします。
場所 一心寺シアター倶楽

※各線「天王寺駅」、Osaka Metro谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」、堺筋線「恵美須町駅」より、徒歩約10分
※お客様用駐車場はございません。お車でお越しの場合は近くのコインパーキングをご利用下さい。
料金 一般前売券:4,300円
当日券:4,600円
ペアチケット:8,000円
U-22券:2,500円(22歳以下の方を対象。要・証明書提示)
シニア券:4,000円(65歳以上の方を対象。要・証明書提示)

  • 日時指定・全席自由席です。
  • 公演サポーター様の優先入場。その後、整理券番号順でのご入場となります。
  • 開演1時間前より整理券を発行、開場は開演の30分前です。
  • ペアチケット・U-22券・シニア券は、前売発売のみとなります。
  • 小学生以下のお客様はご入場になれません。
  • 作品上演中のご入場は制限させていただく場合がございます。
  • 会場内での飲食喫煙・写真撮影は禁止です。

当日券のお客様は、開演10分前からのご入場となります。
当日精算券のお客様は、あらかじめお名前とご来場日時・人数・券種(一般・ペア・U-22・シニア)を劇団宛にお知らせください。
ご連絡がない場合は、開演10分前からのご入場、料金は一般前売料金のみのお取り扱いとなります。

チケット取扱い
お問い合わせ
清流劇場


清流劇場は公演サポーター(個人様からの寄付)を募集しています。
コースと特典リストはこちらにて、ご案内しています。
ご支援をよろしくお願いします。
出演 上田泰三(MousePiece-ree)
Ueda Taizo (MousePiece-ree)
髙口真吾
Takaguchi Shingo
倉増哲州(南森町グラスホッパーズ)
Kuramasu Tessyuu (Minamimorimachi Grasshoppers)
峯素子(遊気舎)
Mine Motoko(Yukisya)
服部桃子
Hattori Momoko
日永貴子
Hinaga Takako
田村K-1
Tamura K-1
永津真奈(Aripe)
Nagatsu Mana(Aripe)
萬谷真之
Mantani Masayuki
曽木亜古弥
Sogi Akoya
川島むー(お茶祭り企画)
Kawashima Muu(ochamatsuri)
東出ますよ
Higashide Masuyo
土肥嬌也
Doi Kyouya
冨迫晴紀
Tomisako Haruki
坪田直大(音声劇団五里夢中)
Tsubota Naohiro(Gorimuchu)
浜本克弥(小骨座)
Hamamoto Katsuya(koboneza)
佐松翔
Sashou Kakeru
深見悠稀
Fukami Yuuki
音楽・演奏:仙波宏文
Komposition & Klavier:Semba Hirofumi
スタッフ 原作:ゲルハルト・ハウプトマン
Text:Gerhart Hauptmann
構成・演出:田中孝弥
Bearbeitung & Regie:Tanaka Atsuya
翻訳・ドラマトゥルク:丹下和彦
Ubersetzung & Dramaturgie:Tange Kazuhiko
ドラマトゥルク:柏木貴久子
Dramaturgie:Kashiwagi Kikuko


舞台監督:K-Fluss
舞台美術:内山勉
舞台美術アシスタント:新井真紀
照明:岩村原太
照明アシスタント:塩見結莉耶
照明オペ:木内ひとみ
音響:廣瀬義昭((有)ティーアンドクルー)
衣装:HIROKO
小道具・パンフレット本文デザイン:濱口美也子
ヘアメイク:島田裕子
ヘアメイク監修:歯朶原諭子(High Shock)
振付:東出ますよ
写真:古都栄二((有)テス・大阪)
ビデオ:(株)WAVIC
web・制作協力:飯村登史佳
宣伝美術:黒田武志(sandscape)
特別協力:森和雄
演出助手:大野亜希
協力:(有)アーティスティックポイント / (有)ウォーターマインド / イズム / (株)舞夢プロ / (株)リコモーション / 10ANTS / (株)ウィングウェーヴ / バンタンデザイン研究所大阪校 /
堀内立誉 / 佐々木治己 / 川口典成 / 森岡慶介
提携:一心寺シアター倶楽
制作:永朋
企画:一般社団法人清流劇場

◆ 作家紹介 profile
ゲルハルト・ハウプトマンGerhart Hauptmann(1862年~1946年)
ドイツの劇作家・小説家。当時プロイセン下のシュレージエンの温泉療養地オーバーザルツブリュンに旅館の息子として生まれる。シュレージエンは1871年、プロイセンが率いるドイツ帝国の成立とともに、その一部となる。イプセンの『幽霊』に触発されて書いた『日の出前』(1889年)の上演成功によって、ドイツ自然主義の代表的な劇作家としての名声を得る。その後、ロマン主義・象徴主義的立場に移行しながら、ドイツ近代劇の発展に寄与。1912年、ノーベル文学賞を受賞。1932年、ゲーテ賞を受賞。最初の結婚で得た財力を基に、いくつかの住居を有しながら大市民的生活を送ってきたハウプトマンは、終戦の翌年、故郷シュレージエンに戻り、その地で病没。享年83歳。
1893年、貧しい機織(はたお)りたちの抵抗を描いた『織工たち』が初演。翌年のベルリン公演ではドイツ帝国皇帝ヴィルヘルム2世は不快を示した。作品は社会主義の宣伝劇だという誤った評価がなされ一時上演禁止になるが、後年には、ドイツの戯曲において、プロレタリアの生活の実状が初めて芸術的に造形された、世界的にも優れた自然主義文学作品として評価されている。なおハウプトマンがこのような題材に目を向けたのは、幼少の頃より周辺の寒村の貧窮に同情の目を注いできたこと、また祖父が貧しい機織りだったことなどによる。
主な作品:『ビーバーの毛皮』『沈鐘』『馭者ヘンシェル』等


◆ 物語のあらまし:Synopsis von “Die Weber”
時代は1800年代半ば。舞台はシュレージエン地方(旧ドイツ東部・現ポーランド領)の田舎町。イギリスからの木綿輸入に加え、紡織機導入に圧迫され、さらに経営者の搾取にあって、当地の機織り産業の従事者・織工たちは惨めに暮らしている。どこの家も皆、ボロを身にまとい、腹を空かせて飢え死にする者が出るほど生活は困窮している。
―――物語はこのような悲惨な暮らしをしている織工たちが、紡績業の機械化に反抗し一揆を起こす群衆劇です。これは、1844年の夏、シュレージエンのオイレンゲビルゲ山中の織工たちが、紡績業の機械化に反抗し一揆を起こした史実に基づいて書かれたものですが、貧困にあえぐ庶民、彼らを律する宗教、収奪する工場の旦那衆、我慢しきれず立ち上がる民衆の姿がじつにリアルに描き出されています。
劇には特定の主人公は置かれず、全編を貫く筋も持ちません。また、「織工たち=善」・「経営者=悪」という善悪二元論で世界を解釈する戯曲でもありません。群衆劇という形を取りながら、各場面に立場の異なった人物が登場し、各々が世の中への思いを口にし、総合的に織工たちとその周辺の姿が一つとなって浮かび上がってきます。階級闘争を目的として描いているのではなく、人間愛に裏打ちされた筆づかいで、「貧しき者と悩める者のために闘う人たち」を描き、わだかまりの解けた愛と和解の世界への憧れを暗示している作品です。


◆ 田中からのコメント Introduktion
働く、ということ。

昨年の夏のある日。朝からお腹が痛くて仕方なかったのですが、とはいえ仕事に穴を空けるわけにもいかず、とにかく現場へ行って、早々に仕事を済ませると、家近くの病院へ。すると、ウチでは診られないからもっと大きい病院へ行ってくださいとのこと。紹介された病院で検査すると、大腸が炎症を起こしていて、即入院。人生初の入院を経験しました。
2日ほどすると、腹痛も治まり始め、ちょうど繁忙期だったのもあり、他の入院患者さんの迷惑にならないように、病室を出て、廊下の端へ行き、メールや電話でやれる仕事をしていました。すると、医師がボクのそばにやって来て、「安静が必要だから入院しているのに、何をしているのですか」と。
そこでふと、「働く」ということについて考えてみる時間が持てました。ボクたちは何のために「働く」のか? 自分自身が生きていくため。家族を養うため。老後のため──。
考えを巡らせていると、これまたふと、いつもウチに荷物を配達してくれる宅配業者のおジイさんの姿が思い浮かびました。近頃、元気がありません。この前も、とっぷり日が暮れた頃、配達の車が道端に駐まっているのを見かけました。おジイさんは薄暗い車内灯を点けて、伝票を繰っていました。まだだいぶと配達が残っている様子。車が傷んでいるせいもあってか、そのおジイさんの姿がとてもすり減っているように見えました。自分や家族が生きるためだけに「働く」のならば、ボクたちは本当にここまで身を粉にする必要があるのだろうか。
そんなことに思いを巡らした9日間の入院を経て、無事退院。ボクは今もまた働いています。そして、宅配のおジイさんも。
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