2023年秋公演
芸術文化振興基金助成事業
大阪文化芸術創出事業 活動支援補助金
ずっと生きてた。誰の目にも止まらんかったけど。
一緒におってくれたら、なに食べてもおいしかったのに。
感染症対策に関する劇団の取り組みやお客様へのお願いについて、お知らせしています。
ご来場前に必ずご確認ください。
★ COVID-19予防対策について
予告
演出家による作品紹介
タイトル |
『台所のエレクトラ』 |
日時 |
◆東京公演
2023年8月31日(木)19:00
9月1日(金)14:00 / 19:00
9月2日(土)13:00 / 18:00 ★終演後アフタートークあり。
9月3日(日)13:00
※各回、開演15分前から田中孝弥によります《ビフォアトーク》を行います。
★《東京公演》9月2日アフタートーク出演者
パネラー:西沢栄治(演出家)
丹下和彦(大阪市立大学名誉教授)
司会:田中孝弥(清流劇場代表)
◆大阪公演
2023年10月12日(木)19:00
10月13日(金)14:00 / 19:00
10月14日(土)14:00 ★終演後アフタートークあり。
10月15日(日)14:00
※各回、開演15分前から田中孝弥によります《ビフォアトーク》を行います。
★《大阪公演》10月14日アフタートーク出演者
パネラー:山口浩章(このしたやみ)
丹下和彦(大阪市立大学名誉教授)
司会:田中孝弥(清流劇場代表) |
場所 |
◆東京公演
こまばアゴラ劇場
※京王井の頭線「駒場東大前駅」東口より、徒歩3分
※会場には駐車場・駐輪場がございませんので、お越しの際には公共交通機関をご利用ください。
◆大阪公演
一心寺シアター倶楽
※各線「天王寺駅」、Osaka Metro谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」、堺筋線「恵美須町駅」より、徒歩約10分
※お客様用駐車場はございません。お車でお越しの場合は近くのコインパーキングをご利用下さい。 |
料金 |
全席指定席※1※2
前売券:4,500円
ペアチケット:8,400円※3
U-22券:2,500円(22歳以下の方を対象。当日受付にて、要証明書提示)※3
シニア券:4,200円(65歳以上の方を対象。当日受付にて、要証明書提示)※3
当日券:4,800円※4
- 開演45分前より受付開始、開場は開演の30分前です。
- 小学生以下のお客様は入場できません。
- 作品上演中の入場は制限させていただく場合がございます。
- 会場内での飲食喫煙・写真撮影は禁止です。
- ※1 座席指定番号は、予約・購入順に中央よりお取りし、当日受付でのお知らせとなります。
ご希望の座席がある方は、こちらよりご連絡ください。
なお、予約時期によっては、ご希望に添えない場合もございます。
- ※2 【東京公演】こまばアゴラ劇場支援会員様は来場順での発券になります。
- ※3 ペアチケット・U-22券・シニア券は、前売発売のみとなります。
- ※4 当日券のお客様は、開演1時間前より受付開始。完売の際は、当日券の販売はありません。
|
チケット取扱い
お問い合わせ |
清流劇場
清流劇場は公演サポーター(個人様からの寄付)を募集しています。
コースと特典リストはこちらにて、ご案内しています。
ご支援をよろしくお願いします。 |
|
出演 |
阿部達雄
Abe Tatsuo
峯素子(街の劇)
Mine Motoko(machinogeki)
八田麻住(マスミノソラ)
Hatta Masumi(Masuminosora)
福永樹
Fukunaga Itsuki
中迎由貴子(遊気舎)
Nakamukai Yukiko(Yukisya)
勝又諒平
Katsumata Ryohei
上海太郎(上海太郎カンパニー)
Shanghai Taro(Shanghai Taro Company)
音楽・演奏:仙波宏文
composition & performance:Semba Hirofumi |
スタッフ |
原作:エウリピデス
playwriting:Euripides
上演台本・演出:田中孝弥
adaptation & direction:Tanaka Atsuya
原作翻訳・補綴・ドラマトゥルク:丹下和彦
translation, adaptation, & dramaturgy:Tange Kazuhiko
舞台監督:大野亜希
舞台美術:内山勉
舞台美術アシスタント:新井真紀
照明:森和雄
照明オペ:木内ひとみ
音響:ふじわらゆうこ
音響オペ:樋口華子(大阪公演)
小道具:曽木亜古弥
衣装:加藤沙知
ヘアメイク:島田裕子
振付:東出ますよ
写真:古都栄二((有)テス・大阪)
ビデオ:岩本純一
宣伝動画:西尾孔志
web・制作協力:飯村登史佳
宣伝美術:東學(一八八)
演出助手・大道具:K-Fluss
特別協力:木井礼子
協力:(有)ライターズ・カンパニー / イズム / アンサンブル・サビーナ / 髙口真吾 / 堀内立誉 / 柏木貴久子 / 谷川千尋 / 佐々木治己 / 川口典成 / 三ツ石祐子
提携:一心寺シアター倶楽
後援:駐日ギリシャ大使館
後援:日本ギリシャ協会
制作:永朋
企画:一般社団法人清流劇場 |
|
◆ 作家紹介 profile
エウリピデス(Euripides 紀元前480年(『エウリピデス伝』『スーダ辞典』による)~紀元前406年)
ギリシア三大悲劇詩人の一人。
父親ムネサルコスと母親クレイトの間に生まれる。父親は貧しい行商人。母親は市場の野菜売り。アテナイ市もしくはその近くのサラミス島で生まれたとされる。はじめは格闘技の選手を目指すが、のちに精神的世界へ関心を示し、プロタゴラスに修辞学を、ソクラテスに倫理学と哲学を学ぶ。アナクサゴラスへも師事するが、彼の学説が「太陽神アポロンへの不敬」とされ、政治的迫害を受けたのを機に、悲劇作家に転身する。その作風は革新的であり、伝統的な悲劇の世界へ知性と日常性を導入した。作品様式面では「機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)」という劇作技法を多用したことが特徴的である。紀元前408年、マケドニア王アルケラオスに招かれ、都(ペラ)へ赴く。紀元前406年、マケドニアで客死。
劇壇のライバル・ソポクレスは訃報に接し、丁度競演会の予備行事の場にいたが、喪服に着替えて弔意を表したという。
その容貌については「そばかす、濃いあごひげ」との短評あり。作品は三大悲劇詩人の中で最も多い19編が残存している。
主な作品:『メデイア』『ヒッポリュトス』『エレクトラ』『タウリスのイピゲネイア』『ヘレネ』『オレステス』『バッコス教の信女たち』等
◆ ものがたり story
王家の娘、エレクトラ。彼女の父は、母とその愛人によって暗殺された。その後、愛人は王位についたが、復讐を恐れ、エレクトラの幼い弟(オレステス)を殺害しようとする。だが、弟は老僕の助力により亡命する。また、エレクトラも貴族と結婚すれば、そのうち子どもを産み、復讐を目論むだろう。そう考えた愛人は、エレクトラも王宮から追い出し、貧しい農夫のもとに嫁がせる。やがて、時は流れる。
── 今、エレクトラは農夫の妻となり(身分の違いから形式上の結婚をしているに過ぎない=処女妻)、田舎のあばら屋に住んでいる。そこへ成長した弟オレステスが帰国し、その家に立ち寄る。初めのうち、オレステスは素姓を隠していたが、やがて身元は判明し、晴れて姉弟再会となる。エレクトラはオレステスを家の中へ招き入れるが、その家は客の接待にも困るほどの貧乏所帯。そこで、昔オレステスの亡命に力を貸してくれた老僕に協力してもらい、ささやかな食材を揃える。貧しくも嬉しい食卓を囲む姉弟二人。
やがて、オレステスは父の仇を討つため、母の愛人のもとへ向かう。エレクトラも知恵をしぼる。彼女は、母を誘き寄せるため、「出産後、調子を崩して寝込んでいる」と、ウソの知らせを送る。家来に見舞いへ行くよう勧められた母は、エレクトラのもとを訪れる……。
◆ ごあいさつ
ここんとこ、ずっと大阪弁で芝居をしてます。今回のお芝居もギリシア悲劇ですが、大阪弁でやります。大阪弁でやりますと、ギリシアの王様もお妃様もグッと〈ご近所さん〉になります。演じる役者も生き生きとした感じが増しますし、お客様も肩ひじ張らんと見られますし、西洋古典を方言(くらしのことば)でやるのも身近になってええなぁと思うてます。
それから、お芝居中、ご飯を食べます。本来、ギリシア悲劇には食事場面はありません。ほんまは登場人物たちにもそれぞれの暮らしがあって、飲み食いもしたんでしょうが、奇妙なことにギリシア悲劇のどの作品にもそういう日常の行為は描かれてません。でも、今回はご飯を食べます。
と言いますのも、このお芝居の原作者エウリピデス、彼の晩年の作品傾向に「日常性志向」がありました。ふつうの人間が持ってる「ねたみ」や「ずるさ」、また反対に「思いやり」や「正義感」。そんな矛盾する感情がごちゃ混ぜになってるのが人間で、エウリピデスはそういう「人間のありのままの姿」を描こうとしました。そんな彼でも作品中に食事場面という日常を取り込むことは、なぜかでけませんでした。それが紀元前5世紀のギリシア悲劇の限界やったんかも知れません。
ですから、今回の上演では、原作に手を加え、「日常性」を強調することにより、エウリピデスの魅力と面白さをさらに引き出してご覧に入れたいと思うてます。
それともう一つ。開演15分前からビフォアトーク(前説)をやります。今回のお芝居にまつわる小話をさせてもらおうと思うてます。よろしければ、ぜひ早めにご来場ください。
|
チラシ |
PDF DOWNLOAD |